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海水魚飼育における雑談55



57.第6次水槽構築計画経過(20ヶ月経過後)


2015年8月から開始した第6次水槽構築計画ですが、早いもので既に20ヶ月が経ちました。この間、主役たるメレディティエンゼルはこちらの思惑通り順調に成長を続け、実測したわけではありませんが大体16〜17cmぐらいになり、オスとしての形質が明確になってきています。

去年の11月終わりに60cmOF水槽に移したキヘリキンチャクダイは、移動時には15cmより少し小さい程度でしたが、眼で見る限りかなりメレディティとのサイズ差が広がったので、思い切ってGWの中頃にメイン水槽に移してみました。

その際に実測してみると、全長が15.2cmでした。メレディティエンゼルが16〜17cmというのは、キヘリキンチャクダイとの比較から出た数値です。こうして、4ヶ月前に一時中断せざるを得なかったメレディティエンゼル、キヘリキンチャクダイ、ホシゾラヤッコの3匹をメイン水槽で泳がせるという構想を、漸く復活させることができたのでした。



3匹の混泳を始めて最初に確認したことは、メレディティエンゼルとキヘリキンチャクダイとのサイズ差でした。これだけの差があれば、今後キヘリキンチャクダイの成長が加速しても問題ないと安心した私でしたが、致命的な問題を失念していました。

混泳開始から10分ぐらいで、キヘリキンチャクダイとホシゾラヤッコが睨み合いを開始。そして数分後には猛烈な喧嘩が始まりました。この時驚いたのが、4ヶ月の間にホシゾラヤッコも成長し、キヘリキンチャクダイとほぼ同じサイズになっていたことです。

前回はホシゾラヤッコが一方的にやられていたのですが、今やお互いの尾鰭に噛みつき、各鰭を立てて互角にぶつかり合う展開となりました。こうなると、大体先住魚の方が立場的に強いので、やがて喧嘩の行方は前回と逆にホシゾラヤッコが優勢になってきました。

私としてもこの段階で混泳を断念し、何とかキヘリキンチャクダイを網で掬って元の60cm水槽に戻しました。2匹とも何か所か怪我を負っていましたが、引き離したのが早かったため数時間後には元気に餌を食べてくれたので一安心。こうして最悪の事態を防ぐことはできました。



しかし、60cm水槽ではキヘリキンチャクダイがこれ以上成長することは難しく、またホシゾラヤッコも120cm水槽とはいえ水槽飼育ではこれ以上大きくなるとも思えません。

となると、キヘリキンチャクダイとホシゾラヤッコは今後もサイズ的にほぼ同じ状態が続くことになります。この状態で混泳が上手くいく確率は非常に低いため、私としては残念ですが第6次水槽構築計画を一部修正する必要がでてきました。

元々、メイン水槽である120cm水槽ではキートドントプルス属のヤッコを3種泳がせようと考えていましたが、その構想を実現するためには3つの方法が考えられます。

1つ目は、メレディティエンゼルより大きな個体を導入する。

2つ目は、メレディティエンゼルより小さいがホシゾラヤッコよりは大きな個体を導入する。

3つ目は、ホシゾラヤッコより二回り以上小さな個体を導入することです。

1つ目と2つ目は、現在泳いでいる2匹にかなりのストレスを与えることになるので、避けるべきでしょう。ということで手段としては、パソニファーエンゼル、キンチャクダイ、キヘリキンチャクダイ、チリメンヤッコ、スクリブルドエンゼル、コンスピキュアスエンゼルのどれか1種、それも10cm未満の未成魚を探し出し、導入する方法しかありません。

まあ、コンスピキュアスエンゼルの場合、小さい未成魚は相当高額になりますし、スクリブルドエンゼル、チリメンヤッコは既に1匹飼っているのであまり購入意欲が湧きません。

パソニファーエンゼルとキヘリキンチャクダイの尾鰭が黄色いタイプは喉から手が出るぐらい欲しいのですが、幼魚や未成魚はホシゾラヤッコとかなり文様が似てくるので混泳の難易度がかなり上がることが予想されます。

こうなると10cmまでのキンチャクダイが候補として残りますが、私は年間26〜28℃で飼育しているため台湾産かベトナム産の個体でないと長生きさせるのは難しいでしょう。ということで、これから輸入物のキンチャクダイ未成魚を探そうと考えています。まあ、どちらにしても第6次水槽構築計画はなかなか思うようにいきません。



ということで、現在のメイン水槽の魚達をお見せします。まずは主役たるメレディティエンゼルです。先にも書きましたが、既に全長16〜17cmとなりイエロースポットも大きくなり始めました。下の画像は、お気に入りの隠れ家に入ってこちらを見ているところです。




メレディティエンゼル








次に今回の騒動の当事者であるホシゾラヤッコと、ポップアイで片目が悪いヒレナガヤッコです。ホシゾラヤッコは、キヘリキンチャクダイとの喧嘩で受けた傷もほぼ治りました。



ホシゾラヤッコとヒレナガヤッコ


 



続いてチョウチョウウオの仲間7種です。インドフウライとアミメチョウ以外は外房での採集モノですが、去年の9月に採ったアケボノチョウとセグロチョウは、8ヶ月で3倍以上大きくなっています。やはりチョウチョウウオの仲間の成長スピードはかなり速いようです。



インドフウライチョウとアミメチョウ


 



トゲチョウとチョウチョウウオ


 



チョウハンとアケボノチョウ


 



セグロチョウ






ベラ2種です。クイーンコリスはメイン水槽の混泳魚では最古参で、8月になると丸5年になります。ホンソメワケベラは水槽に1匹入れておくと、魚達のストレスがかなり軽減されるように見えるので、魚混泳水槽では是非とも泳がせたい1種です。なお、もう1匹、オレンジストライプバスレットがいるのですが、どうあっても画像が撮れる場所に出てこないため、映像はありません。



クイーンコリスとホンソメワケベラ


 



最後に90cm水槽の様子と、スクリブルドエンゼルとチリメンヤッコの画像です。スクリブルドエンゼルは今年の6月で丸3年、チリメンヤッコは4年目になります。90cm水槽に泳がせている魚達は、どういうわけか画像を撮ろうとすると隠れてしまうため、あまり良い画像がありません。



90cm水槽






スクリブルドエンゼルとチリメンヤッコ


 



さて問題のキヘリキンチャクダイですが、どうも60cm水槽は照明の関係か画像が上手く撮れません(魚が出てこないというわけではありません)。そのため飼育中のヤッコで唯一近影がありませんが、文様や大きさが「海水魚飼育における雑談44」で載せた画像と大差はありません。完全に成魚文様になっており、後は顔の部分が青色になれば完全な成魚になります。









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