第6次水槽構築計画経過(16ヶ月経過後)の時に述べましたが、現在飼育中のメレディティエンゼル(メイン水槽)とスクリブルドエンゼル(90cmOF水槽)に、漸くオスの特徴がはっきりと現れ始めました。
まずはメイン水槽のメレディティエンゼルですが、顔の部分が青黒から明瞭な青色になり、既に発現していた細かいイエロースポットが徐々に大きくなる一方、隣接しているスポット同士がくっついて大きなスポットになり始めています。
これまで飼育した個体や写真などで見る完全なオス成魚は、かなり大きなイエロースポットを持ちますが、その数は未成魚などに比べ遥かに少ないのです。イエロースポットの成長における変化は、水槽で長期間飼育するだけでなく、未成魚をオスになるように成長させる必要があります。私自身、これまで二度ほど未成魚を成魚まで育てていますが、完全なオスの文様にできたのは一度だけでした。
そこでこれまでの経験を踏まえて、6代目メレディティエンゼルは姿形が似た一回り程小さいキートドントプルス属の魚を混泳させ、じっくりと育ててきました。あまり綺麗ではありませんが、下の画像は最近のメレディティエンゼルの顔部分を写したものです。
顔の背中に近い方のスポットや、眼の下のスポットが、隣接したもの同士でくっつき始めていることがわかるでしょうか。
次に90cmOF水槽のスクリブルドエンゼルですが、オス特有の縦線が部分的に現れています。まだぶつ切りの短い線が続いている状態ですが、体側は一度幼魚模様が消えてほぼ濃紺一色になっていますので、オスとしての二次性徴が漸く体色にも現れてきたと言えます。
なぜか画像を採ろうとすると隠れてしまうので、餌で誘き出して漸く多少体側の状態がわかる画像を撮ることが出来ました。上の画像でオス化の様子がわかりますでしょうか
メレディティエンゼル、スクリブルドエンゼル、パソニファエンゼル以外のキートドントプルス属は、オスとメスの性差を外観で見分けるが困難です。というか、オスとメスで文様的にはほとんど差がないため、見分けようが無いと言えます。
私が現在飼育中の他のキートドントプルス属の魚達を見てみると、ほぼ成魚パターンとなったキヘリキンチャクダイはおそらくオスではないかと思います。一方こちらも成魚パターンとなったホシゾラヤッコですが、この個体はずっとメイン水槽で一番劣位のキートドントプルス属だったので、おそらくメスだと思います。ただ、これら2種はオスとメスで文様などのパターン差がよくわからないので、あくまで飼育環境からの推測です。
もう1匹、飼育しているキートドントプルス属はチリメンヤッコなのですが、こちらは90cmOF水槽でスクリブルドエンゼルと一緒に泳がせているものの、なかなか大きく成長してくれないので未だ未成魚サイズです。ただチリメンヤッコは成魚になっても文様がそれほど変化しないこともあり、おそらくメスだと思いますが成熟には程遠いように思えます。
おそらく後1年も経てば、メレディティエンゼルとスクリブルドエンゼルは、誰が見てもオスと言えるようなパターンになるでしょう。
根拠は持っていませんが16〜18cmぐらいまで成長してオスとなった個体は、自分より大きなキートドントプルス属の魚が一緒に泳いでいなければ、メスに戻ることはないと思っています。しかし、このことを確かめる勇気はありません。
今後は、もし水槽を増やすことが出来ればパソニファエンゼルかコンスピキュアスエンゼルを飼ってオス成魚に仕上げてみたいのですが、さてどうなることか……。