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海水魚飼育における雑談4



5.購入魚と採集魚,そして採集の制約


私は下手くそながらも,海水魚の採集にも時々行きます。主に漁港での採集を行っていますので,持ち帰る魚は豆チョウがほとんどです。

海水魚採集を趣味にしている方は,水槽に採集魚だけを飼っている場合も多いのですが,私の水槽ではメインを張るのは購入魚です。これは前の水槽構築計画の章で書いた通り,私の場合予めキートドントプルス属の未成魚(将来的には成魚)をメインにすると決めて,それに合わせて水槽に入れる魚を選んでいるためです。

私が好きなキートドントプルス属の魚は,1番目がクイーンズランドイエローテールエンゼル(同率首位でパソニファーエンゼル),2番目がキヘリキンチャクダイ,3番目がコンスピキュアスエンゼル,4番目がスクリブルドエンゼル,5番目がホシゾラヤッコ,6番目がキンチャクダイとチリメンヤッコ,となっています。

このうちキヘリキンチャクダイとキンチャクダイ,チリメンヤッコは上手な人であれば採集も可能ですが,私の腕前では無理。それに日本沿岸で採集するキートドントプルス属の魚は,できれば26℃以下で飼う方がよいらしいので,夏場を考えると難しいのです。


ということで,私のメイン水槽でNo.1となるのは個人的好みと入手の難易度,値段からいって,クイーンズランドイエローテールエンゼルとなります。

現在は,No.2としてキヘリキンチャクダイを混泳させていますので,私としてはメイン水槽の構成に満足しきっています。そしてもう一つの飼育水槽である90cmにはスクリブルドエンゼルの未成魚をNo.1として入れています。よって,現時点での水槽構築計画において,各水槽で最優先にすべき魚は皆購入魚となるわけです。したがって私の場合,採集魚のみを泳がせる水槽というものは計画段階でそもそも考えていません。

とはいうものの,私の場合最優先にする魚とNo.2より下の魚は基本的にほぼ平等に考えています。したがって家の水槽で泳ぐ魚達は,No.3以下であれば大抵の場合は購入魚も採集魚も等価値となります。


水槽構築計画の章でも書きましたが,私の水槽には現在ポマカントゥス属のヤッコを泳がせる予定はありません。そのため,採集に行ってもしサザナミヤッコの幼魚を捕まえる幸運に巡り会っても,それを持ち帰ることはできないのです。

1年ぐらいは問題ないでしょうが,2〜3年後を考えるととても混泳させるわけにはいきません。同じ理由で,ニセカンランハギやシマハギ,ヒレナガハギも持ち帰ることはありませんし,モンガラ,スズメダイの仲間も同様です。


こうして私の採集は,獲物を豆チョウやベラ系に絞らざるを得ない状況になっています。まして漁港がメインとなった昨今,豆チョウ以外に狙う対象はいなくなってしまいました。

自宅のスペースや電気代,手間を考えるともう1本水槽を設置することは無理。となれば,1水槽には1種1匹の原則を守っている私の場合,何年か採集を行えばもう持ち帰ることのできる魚はいなくなってしまい,採集に行く事自体が少なくなるのです。とはいっても,これは購入したり採集したりした魚達が皆元気に成長している証拠ですから,本来はとても嬉しい事になります。

今シーズンを考えると,既にナミチョウ,トゲチョウ,フウライチョウは水槽に泳いでいます。ただメインの120cm水槽はインドフウライ,トゲチョウ,ナミチョウが混泳していますが,90cm水槽はナミチョウとフウライしかいませんから,トゲチョウは1匹なら持ち帰ることができるでしょう(組合せが上手くいくかどうかは別にして)。

後は,チョウハン,アケボノチョウ,セグロチョウならば2匹まで大丈夫ですが,私は採集が下手なのでこの3種はあまり見つけられないし,さらに採るとなればハードルが上がります。

まあ私は,採集の獲物としては購入できない種類を重視するので,本当はナミチョウが採れれば一番嬉しいという変わり者なのですが。次いでフウライチョウ,セグロチョウと続くのですが,なぜか採れる確率(採り易さ)と好き嫌いが正比例していますね(普通は逆ですよね)。さて今シーズンは何を持ち帰ることができるのでしょうか。



2014年夏







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